イケメン侯爵様とお試し結婚!?
「これはエラルド公爵夫人。今日は私がお誘いしたのですよ」

２人の間に微妙な空気が流れる中、その空気を打ち消してくれたのはヴァン様でした。

「まあ、ヴァン様が？どうしてアマルダを？」

「どうしてって・・・。わかりませんか？」

「ひゃっ・・・！！」

そう言うとアマルダの腰を引き寄せ、ヴァン様の身体に近づけます。
突然の事で、アマルダはつい奇声を上げてしまい、固まってしまいました。


「え・・・？まさかヴァン様・・・。アマルダを・・・？」

信じられないという表情をするリリアに、ヴァン様は少しむっとした顔をして話を続けます。

「アマルダはとても素直で素晴らしい女性ですよ。・・・周りも見る目がありませんね」

「そ、そう。仲がよろしいのね・・・」

「ええ、お陰様で」


「っ・・・！では私はこれで・・・。アマルダ、元気でね」

そう言うと、面白くなさそうな顔でそそくさと居なくなるリリア。
アマルダはただその成り行きを、呆然と見ていたのでした。
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