イケメン侯爵様とお試し結婚!?
「まさか、私一人の事でそんなにヴァン様の人気が落ちてしまうなんて、なんだか申し訳ないわ・・・」

野菜を収穫しながらウオルトにそう言うと、アマルダは申し訳なさそうにため息を付きました。

「そうか?ヴァン見てると、前より生き生きしてるぞ?」

「そう?前のヴァン様を知らないから・・・」

「ああ。仕事以外でも気を張ってたからな。既成事実作られないように、ずっと」

「既成事実?」

「そう、油断してどこぞの令嬢と・・・なんてありもしない噂立てられると、家の名誉にかかわっちまうから、それこそ責任とって結婚しなくちゃならなくなるんだ。そうならないように上手く相手を立てながらかわしていたんだ」

「そうなの・・・」

「だから、逆に良かったんじゃねえか?お前さんを夜会に連れて行ったのも、周りに知って欲しかったんだろうな」
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