俺の彼女が照れないんだけど。

「今日は、由莉亜と
食べたい」

「藍!?まさかの反こ」

「はっはっはっぁ!!

"彼氏" が "お友達" に負けたな!
ふふふ。潔く引き下がれっ」

「ぐっ………
ふざけんじゃねーぞコ」

「彼氏より、友達の方が
大事」


「………」


___________



「あのー暁田くん。」

「………」

「ねー暁田くん」

「………」


『駄目だって。あれ完全に拗ねてるよっ』

『ふん。男のくせに』



後ろでヒソヒソ話すなら
手伝ってくれませんか

そこのクラスメイトたち


「ねぇーパフェ行こうよー暁田くん」

「…アイツといってくれば」


彼の言う"アイツ"とは、
今まさにあたしの隣で大爆笑しているちょっと残念な友達だ


「藍は、俺のこと好きじゃないんだよな」


ボソッと呟いた彼の言葉に、一気に頭に血が昇った。


「っ…ばーか!!

勝手な事ばっか言ってんじゃねーよ!
イケメンのくせに!へたれっ

もうずっとそこに座ってれば!?」


そう吐き捨てて、目を丸くする彼を睨んで教室を飛びだした。



あたしが悪いんだろうけど……


___好きじゃないなんてことないし。




『うっわぁ。藍が怒った!
あの子が感情的になることなんて早々ないのに』

『そうなの!?
いくら暁田くんでも許せないっ』

『てゆーか藍なんかキャラ違くない?』



……ふん。

もー知らない


あたしだって怒るんだから
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