ラストボーイ
交差する思い







暑い。暑い暑い暑いー!!!!


紫外線が容赦なくあたしを照りつける。


今日は礼ちゃんと皆で海に行くための準備で、
水着を買いに街まで出てきた。
それにしても暑い。





「芽生今日髪上げたの?可愛いよ!」



あたしの髪は腰まであるストレート。
普段はおろしてるんだけど、
あまりの暑さで今日は珍しくポニーテールにした。




「暑い~・・・早く涼しい所に入りたいよぉ~」




「あ、あったあった!あそこっ!」




わあっ。可愛いっ!!!!
今の水着ってこんなオシャレなんだぁ。



カラフルな水着を着たマネキンが沢山あるお店。
中には女の子が水着を手に取って見たり、
試着室は綺麗に列が出来てる。




「涼しい~っ!!」


冷房がギンギンに効いた店内は、
今流行りの歌が流れてて可愛い服を着たお姉さんが甲高い声を出して呼び込みしていた。





「芽生芽生っ!これどう?」




礼ちゃんが見てたのは真っ赤なビキニ。



ちょっと過激すぎじゃない・・・・・?
でも礼ちゃんなら似合いそうかも・・・。




「忘れてた。芽生あんたは露出度の低いやつね?」




「どうして?」




「愁くんから頼まれたの!芽生にはあんま露出度が高い水着を着させるなって!」





もうっ、愁ちゃんってば!
そんな事まで心配してるのっ?!



「だーいじょーぶ!元々そんな派手な水着は着るつもりないしっ!」




「愁くん心配しすぎよね?昔からあんな過保護なの?」





愁ちゃんの過保護は昔から。
いや、というより年を重ねて過保護がひどくなってる気がするけど・・・。




「まぁそんだけ芽生が大事なんでしょ♪」





「ん~どうだろっ!あっこれ可愛いっ!!」




あたしが見つけたのは、
白地にカラフルな花柄がプリントされたビキニ。
下はフリルスカートになっていて、
これならまだ露出度が低い気がする。




「可愛いじゃんっ!芽生に似合いそう!」




「そうかなっ?じゃああたしこれにするっ」



礼ちゃんは黒のビキニにしたらしい。
大人っぽいから礼ちゃんには合うかも♪




ワクワクしてきたっ!!

浮き輪家にあったかな?
浮き輪が無いとあたし海入れないし・・・。


無かった時のために、
あたしはセール品の浮き輪も買った。
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