奇聞録



図らずも、とんでもない部屋に引っ越して来てしまった。



あの梁には明らかに紐が軋んだ跡がある。



毎夜毎夜ご苦労なことだ。


風もないのにブラブラ揺れて、およそ人が発する物とは思えない声を漏らす。


ギシギシと、もがく度に音がする。


さあ、いつものパターンだ。

紐が切れて、足から落ちて、顔が丁度寝ている布団まで届き、目が合う。


さあ、今夜も盛大に悲鳴を上げて飛び起きてやろう。



< 9 / 10 >

この作品をシェア

pagetop