イジワル同期とルームシェア!?
階下からでも部屋の明かりがついていないことにホッとする。
元希はまだ帰っていないようだ。

ああ、なにこの倦怠期の同棲カップルみたいな感じ。でも、元希と顔をあわせたくないのは事実。

昨夜も帰るなり部屋にこもり、もう寝ました感を演出した私だけど、今日もその路線で行こうかな。
ゴハンを作って、先に部屋に入っちゃおう。

帰り着くなり早速プランを実行にうつす私。
ささっと夕食を作ると、ラップをかけ、元希にオールドスタイルに紙でメモを残す。


『カゼっぽいので先に寝ます。オーブンで10分焼いてね』


よっし、完璧。
手早く自分の夕食を済ませ、洗い物をしていると、玄関が開いた。
元希だ、予想より早い。

慌ててがっちゃがっちゃと洗い物をしているところに元希が登場した。


「あれ?もう、メシ食っちゃったのか?」


「あーうん、そこのメモの通りなんだけどさー」


なるべく元希の顔を見ないように言って、洗い物を終える。
< 166 / 323 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop