イジワル同期とルームシェア!?
「毬絵さんとはそういう関係じゃないって、何度言えばわかるんだよ」


元希が怒りを含んだ声音で言った。
私はそれ以上、元希と話すのが嫌だった。ぐるんと背を向け、さっさと歩き出す。


「帰る」


「好きにしろ」


元希の声は本当に怒っていて、私を追いかけてこないだろうことはわかった。

人混みの中を逆行しながら、浅草駅に向かう。あとで、涼子たちにLINE送っとかなきゃ。

なんなの、元希。

タイミングは悪かったけど、あの態度は何よ。

私、あんたにキレられる理由ないですけど!


ドォンという轟音がお腹に響く。

花火が始まった。
私は美しい夏の催しをろくに見もせず、浅草駅に向かいメトロの階段を降りていった。




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