君に恋していいですか?
部屋の前まで来ると、薫は鍵を開けて、二人を中に入るよう促した。

(女の子の部屋を急に訪ねた時あるあるみたいなのはないんだな…。“ちょっとだけ外で待っててー!!”とか…。)

中に入ると予想通り物が少なくて、キッチリと片付いた、無駄のないシンプルな部屋だった。

(卯月さんらしい…。)

志信が部屋の中を見回していると、薫が志信の背中をグーで殴った。

「あんまりジロジロ見ないで。どうせ、男の部屋みたいだって思ってるんでしょ?」

「思ってないよ!!」

梨花は二人の様子をニコニコして見ている。

「ホントに仲良しですねぇ。」

「あ…いや…。」

「もう…。それじゃ、早速料理するから。なんにもないけど、適当に寛いでていいよ。」

薫は肩にかかった髪を束ねて、キッチンで手を洗い、買ってきた食材を袋から取り出した。

(台所に立つ姿もいいなぁ…。)


< 138 / 290 >

この作品をシェア

pagetop