飴とノイズと君の声
佐隈マンション...。

私はけーちゃんさんの携帯に電話を掛けた。


「もしもし、ふーちゃん?」

「はい。琳ちゃんさんは、佐隈マンションにいます!」

「佐隈マンション?分かった、すぐ向かう。そこで会おう」

「はい!」


佐隈マンションなら、ここから5分くらいだ。

私は全速力で夜の道を走る。

こんなに走ったのは、あの日ぶり?

琳ちゃんさんが、屋上で飛び降りるって言ってたとき。

あの日の言葉は、本気だったのかな。

死にたいって、思ってたのかな。

...嫌だ。
琳ちゃんさんが死ぬなんて。
死にたいって思うなんて...。

絶対、嫌だよ。

私は息をするのも忘れるくらい、走った。
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