神様のletter
一章
暑い…暑すぎる…………。
「僕の夏休みは暑さで終わるのかぁー?」
中部第三高校2年生の僕、芹沢 渉どこにでもいるごく普通の男子だ。
「にゃーん」
寝ている隣に来たのは小学校の時に拾って来た猫の「リリ。」
リリは真っ白な毛並みにぱっちりとしたエメラルドグリーンの瞳。
「リリィー。そんなにくっつかないで…暑くて死にそうだよぉー」
「にゃーんにゃーん」
今度は玄関の扉をガリガリと爪でとぎ始めた。
「おい、リリ!?何してんだよ。母さんに怒られるから…っ。やめて!」
「にゃーん」
と鳴いた瞬間
「おい、渉?居るんだろ?!」
「早く暑いんだから開けなさいよ!このポンツラ頭が!」
「芹沢くん、早く出てきて」
「あっちぃー」
「芹沢、意地悪は辞めてくれー。」
まさか………
「その声は、達央、咲里菜…美音…哲平と壮馬?」
「その声は?っつーかうちらしかいないし!とっとと開けろ!」
「ごめんごめん」
鍵を開けると…
「渉、俺ら30分は待ってたぞ?」
「えっ!今日ってなんかあったっけ…?」
「もぉー。忘れたの?今日芹沢くんが勉強が分からないから皆でとこうって話になったじゃない」
「そっ…そうだったな。すまんすまん」
暑さでいかれたかな。
「とゆー事でおじゃましマース」
「ちょっ…咲里菜!急に入んなよ!」
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