realize
店を出ると近くのパーキングに
彼の車がおいてあった。

あの店は駐車場がないから
一時的にパーキングに駐車したらしい。


人の車に乗るのって、久しぶり…


助手席に座るとシートベルトをしようとしたけれど、久しぶり過ぎてか緊張もあってか、うまくいかない。


「…ちょっといい?」

運転席から身体を寄せるように
シートベルトの具合を見てくれる。

カチッ

上手くシートベルトがはまった音が
車内に響く。

「よし、コレ…たまにはまりにくい
みたいなんだよね。ごめんね。」

そう言って申し訳なさそうに笑う
声が近くで響く。

思ったより近い距離になっていた。

息がかかるほどの、
キスができる程の距離に。


暫くの沈黙。


の後に、彼はがっくりと肩を落とすように
下を向くと同時に大きくため息をもらした。


「コレちょっと危ないよね…
危うくいい雰囲気になっちゃうとさぁ…

あ!ごめんね!
ちゃんとルールは守るから大丈夫だよ?」


あまりにも早口で
困ったように言い訳を始めたので
なんだか気まずい雰囲気も吹き飛び私は笑ってしまった。
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