ピエロ
気づけば、知らない道に出ていた。
誰もいない。建物もない。
ただ草原が続き、その向こうに森がある。
なんの音もしない。
突然、草たちがざわめく。
森の中に人影が見えた。
ニコの方に近づいてくる。
近くに来てから、
それが自分よりも
少し年上くらいの少年だとわかった。
その少年が口を開く。
「……?だれ?街の子?
……珍しいね。
こんなところに街の子がやって来るなんて。」
柔らかい口調。優しい笑み。
近くに来て初めて、
その整った顔に気づいた。
「…ねぇ。何しに来たの?」