あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
*****

 なんとか午前中の業務をこなし、お昼休みになった。

「葉月さん、ランチ行きましょう」

 おもむろに立ち上がった樹沙ちゃんが、急かすように声をかけてきた。
 私は苦笑いの笑みでうなずき、彼女と一緒に会社から少し離れたカフェへと向かった。

 そうだ。次は樹沙ちゃんの件だ。
 今日は朝一番から架くんとあんなことがあったし、頭がキャパオーバーでパンクしそうな予感がする。

 カフェに入り、ふたりでテーブルを挟んで席についた。

「葉月さん、昨日はすみませんでした。私、まさかあんなところで会うとは思ってなくてびっくりして……」

 店員さんがオーダーを取りに来たあと、樹沙ちゃん自身から申し訳なさそうに昨夜の話をしてきた。

「私、滅多にあの辺りは通らないんだけど、昨日は打ち合わせのあと直帰だったから」

「そう、でしたか」

 私の言葉に相槌をうつ樹沙ちゃんの顔が、微妙に引きつっていることに気づいた。

< 103 / 273 >

この作品をシェア

pagetop