あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
「本当にもったいないと思うんですよ。せっかく女に生まれたんだから、もっと着飾ったほうがいい。それには宝石が一番です。心まで潤わせてくれる」

「そうかもしれないけど……」

「八十万は高いですか? 俺はそうは思いません。今までがんばって働いてきた自分へのご褒美として買うのもアリですよ! 綺麗な宝石を身につけて、またバリバリ仕事をする葉月さん、最高っす!」

 彼氏なしのアラサーで、結婚の予定ももちろんない。
 そんな私には、人の幸せをお手伝いする今の仕事しか残されていないのだ。

 だけどそれでいいの? と考えることもたまにある。私自身の人生において“楽しみ”ってなんだろう、と。

「それにほら、ダイヤって“資産”になるじゃないっすか。金銭的に困る事情ができたら、そのときは売ればいいんです。(きん)と同じ。損はないですから!」

 ダイヤは売りたいときに売れるのか。
 あとから売れると聞けば、買うときのハードルは一段くらいは下がるかもしれない。

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