あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
「お前、自分のことイケてるとかほざいてたけど、その顔でよく言えるよな?」

 山井くんがハッとして、なにも言い返せずに黙り込んだ。
 彼は若いけれど、顔のカッコよさとかスタイルは架くんのほうが数段上だ。レベルが全然違う。山井くんも瞬時にそこに気づいたのだろう。

「だいたい、0.5カラットのダイヤの指輪が定価百万? どんなグレードか知らないが、高くても五十万そこそこだろ。ぼったくりもいいとこだな。金に困ったら売ればいいだって? ブランドでもない0.5カラットのダイヤなんて資産にならねぇよ。ふざけんな」

 私は宝石の相場だとか一切わからなかったけれど、架くんは少々知識があるのか、山井くんが先ほど説明した内容を一刀両断した。
 0.5カラットという大きさからすると、定価で百万、それを値引いて八十万という価格は、どうやらぼったくりレベルで高いらしい。

「それに、これって“キャッチセールス”だろ」

「……」

「販売目的だと告げずに連れてくるのは違反だよな?」

 架くんがポケットからスマホを取り出して、なにか検索し始めた。

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