あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
 自宅アパートの近くにある小さなパン屋さんのサンドイッチなのだけれど、これがなかなか絶品で近所では評判になっている。
 私はその中でも、フレッシュトマトサンドが一番のお気に入りだ。

「うわ、うまそう!」

 私の仏頂面なんてまるで見えていないかのように、架くんは気にした様子もなく、それよりもサンドイッチに興味を示した。

「俺のおにぎりと一個交換して?」

 言うが早いか、架くんは手にしていた袋からいくつもおにぎりを出して広げた。近くのコンビニで買ってきたようだ。

「いいよ。好きなの取って」

 私がサンドイッチの入った容器をずいっと差し出せば、架くんがうれしそうにそれを見つめる。
 彼のこういうところは、なんだかかわいい。

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