嫌なアイツ




ダウンジャケットのポッケに両手を突っ込み漆黒の海と空を眺めてた。

辺りが段々、明るくなり始め…

やがて明けて来た。



空は真っ赤にオレンジを少し足した様な色に変わり太陽が顔を出すよ!
と知らせてくれてる様に思えた。


地平線、海の下から太陽が昇って来ると錯覚させられる景色を…

私は黙って観てた。

海と空が真っ赤に染まり太陽が顔を出し始める。



あの時と変わりない太陽…

でも私達の道は分かれてしまった…



太陽が半分まで昇った頃には私の目から涙が流れ翔と二人で観た太陽とここでキスした事を誓い合った事を思い出し泣いてた。


翔…


太陽は昇り切り私は涙を拭いて家に帰る為に駐車場に向かった。


何台か?
車がパラパラ止まってた。
その中に翔の車がある事も気付かず私は車に乗り家へ向かって発進した。



家に着くなり…


母の雷が落ちた…


父は苦笑しながら私を観てたけど…



〔本当にあんたって子は一体なにしに車で出掛けたの?〕


母の質問に日の出を観に行ったと話し私は出された朝食を食べてると…


[愛莉?あの丘に行って来たのか?]


父が訊いた。


私はそうだよ!と答えた。





< 251 / 450 >

この作品をシェア

pagetop