嫌なアイツ
携帯には海莉や母からのメールや着信が入ってた。
私は観る事も返事を返す事も電話をする事もしなかった。
ただ…
由良さんからのメールを開いた。
「愛莉ちゃん。明日は約束の24日だね。翔は必ず愛莉ちゃんに逢いにあの丘へ行くから愛莉ちゃんも必ずあの丘へ行ってあげてね。待ってるから…」
やっぱり…
私は由良さんからのメールを読み由良さんが翔の事を何か?知ってるんだ…
そう確信した。
『待ってるから…』
翔が絵葉書に書いた言葉だったから…
もう24日に成ってるのに私は23日のメールを観てた。
返事を返す時間でもない…
勿論、電話なんてとんでも無かった。
私は携帯を折りポケットに直しまた空を眺めた。
少しして電話がかかってきた。
誰?
私は携帯を出しディスプレイを観て私は直ぐに電話に出た。
「愛莉ちゃん!今、何処に居るの?家に行っても店に行っても居ないしメールしても返事が無いし。一体、今、何処!」
由良さんが物凄く大きな声で怒鳴った。
初めて聞く由良さんの怒った声…
そして安心した声を初めて聞いた。