嫌なアイツ



私は謝り所在地を言うと…



「今からそこに行くから絶対に動かないでそこで待ってて!いいね!」



由良さんはそう言って電話を切った。



私の返事も聞かず…



私は待ってろ!と言われ待つ様な女じゃない…

椅子から腰をあげ車に向かって歩こうとした瞬間…



『由良に待ってろ!って言われたんじゃ無いの?』


・・・・・・・・。



『愛莉?俺の声ちゃんと聞こえてる?』



????????


あれ?

私の空耳?

懐かしい…

私の大好きな…

愛しい人の声が聞こえた様な気がした。



『愛莉?』



ほらまた…。

私は耳までおかしく成ったんだと思いそのまま車に向かおうとすると…



「愛莉ちゃん?」


今度は由良さんの声が聞こえた。


由良さんの余りにも速い到着に私が声のした方を向くと…



・・・・・・・・。



かっ!

かける???



私は目を見開き自分がまだ夢や幻覚の中に居るんじゃ無いかと思いホッペをつねった。



いひゃい…

って言う事は?



夢じゃない…



『愛莉?お前一体なにやってんの?』


翔の声に私は何も答えられず…





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