傷む彼女と、痛まない僕。

 「・・・・・・何で??」

 小山くんが、予想通りに顔を歪めた。

 僕に理解し難い事が、何の歪もない直線の様な性格の小山くんに、受け入れられるわけがなかった。

 「小山、次体育だよ。 着替えなくていいの??」

 だけど、かまってちゃんを拗らせているだろう吉野さんは、やっぱりそれ以上は言う気がないらしい。

 謎を残しておきながら、バッサリ話を断ち切る吉野さん。

 「吉野もだろ」

 「ワタシは見学だから」

 『椅子はワタシが片しとくから、さっさとジャージに着替えなよ』と吉野さんが小山くんを急かす。

 吉野さん、また体育見学するの?? 生理って、重い日そんなに続くの?? 吉野さんに聞きたいけれど、女子ではない上に痛みも知らない僕に、そんな事を言えるわけがなかった。
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