男嫌いな私が好きになるわけない!

おめでたいヤツ(萌花side)

ーチュンチュン。
…あ~。朝が来てしまった。
そう、私萌花は昨日言われた「明日学校で責められるかもよ。」という言葉が頭から離れなかった。
モテてるだけの奴はいいよねぇ~。ま、女子の相手は大変かもだけど。
「覚悟は、しといた方がいいかも。」
ボソッと呟いた。
「萌花~!ご飯食べなさ~い!」
したからお母さんの声がする。
「はぁ~い。」
トントントン、と階段をおりて、リビングのドアを開けた。
「あ~!お姉ちゃぁ~ん!おはよ~!」
ギューっと抱きついてきたので、私もギューっとする。
この子は、久野広人。私の弟で、小学生1年生。いつも抱きついてくる、やんちゃっ子。
「ほら、広人もご飯食べちゃいなさい。」
お母さんが言うと、広人は私から離れ小さなイスに座った。
…広人も、中学生くらいになったら自分勝手な男になっちゃうのかなぁ。あぁ、先のことを考えたら気が重くなるよ…。
私がそんなことを考えていたら、お母さんが
「ほら、萌花も食べちゃいなさい。手が止まってるわよ。」
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