音ちゃんにお任せ



一ノ瀬くんのお母さんが、一ノ瀬くんに託した想い。
それを、一ノ瀬くんは一身に背負ってる。



私は、そんな一ノ瀬くんの少しでも支えになれるでしょうか。






「ほら、休憩しすぎ。次の問題解いて」

「は、はいぃっ」




一ノ瀬くんが頑張ろうとしている想いも、その理由も少しわかりました。
その上で、私には何ができるでしょうか。




今はただ、目の前の課題を懸命にこなすことしかできません。




少しでも、一ノ瀬くんに恥じないように。
迷惑をかけないように。




「頑張りますっ」

「ああ。頑張ってくれ」




綾瀬音。
精一杯、励ましていただきます!





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