音ちゃんにお任せ



「おとっ、大人をからかわないでください!」

「ぷはっ、大人って、2個くらいしか変わんないし、音ちゃんだってまだ子どもだろ」

「お、女の子は16歳から結婚できるんです!だから、もう大人でいいんです!」

「え?結婚?」

「え、あ、いえ、その・・・そういうわけじゃ・・・」



どんどんドツボにはまっていっている気がします。
結斗くんは少しきょとんとした後、盛大に吹き出しました。




「おっかしー!やっぱ、音ちゃんのキャラいいわ―!」

「え、え?」

「あー、おかしかった。元気でた」

「え?」

「ん?いや、こっちの話」




ひとしきり笑うと結斗くんは満足したようにソファにもたれかかる。
からかわれただけ、見たいです・・・。



私は一つ、息を吐きます。



私が一ノ瀬くんを・・・。
考えたことはありませんでした・・・。





では、私の一ノ瀬くんに対しての気持ちは、なんなんでしょうか。




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