音ちゃんにお任せ




「・・・え?」



人気のない屋上前の階段の踊り場で差し出された一枚の画用紙。
折りたたまれたそれが私に手渡された。

首をかしげてその紙を開くと、そこには可愛らしいクレヨンで描かれた絵。
子どもらしい絵のタッチに思わず頬が緩む。



「ことがあんたにって」

「琴心ちゃんが・・・」




見れば、人が二人手を繋いで立っている。
隅にあるこの黄色いものは、もしかしてオムライスかしら。




「あんたの事、気に入ったみたい」

「え?」

「約束したんだろ?また遊ぶって」

「あ・・・。す、すみません・・・」

「別に、あんたがこととなに約束しようが別に俺には関係ないし」




ですが、お父さんがいない一之瀬家ではすべての決定権はきっと一之瀬くんにあって。
一家の大黒柱的な存在なんだと思うから。





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