【完】私が恋したプリンス*
「那姫は本当に世話の掛かる子ね」
「ごめんなさい…」
そう言った実莉ちゃんは私の反応を見て楽しんでいた。
「そしたら私は先に帰るね」
「うん!じゃあね!」
指定された16時まで時間があったため、教室で時間を潰す。
ほとんどの生徒は帰っていて、教室には私と優人だけ。
唯一、教室に残っている優人まだ寝てるし…
話し相手もいない私はただぼんやりと外を眺めていた。
静かな教室に、静かに響く優人の寝息。
夕日に照らされている優人の髪は光を透して綺麗だ。
そんな優人を眺めていると、あっという間に5分前になっていた。
私は急いで屋上へと向かった。
屋上の扉を開けると、夕日が容赦なく差し込んできて目を思わず瞑ってしまう。
「あ、来た来た」
そして屋上から声が聞こえるが、逆光で誰なのか分からない。
分かるのは…1人じゃない…2人いるということだけ。