夏休みの勲章
「悪ぃ。こんな事、透にする話しじゃなかったな。」


「いや、俺もこの町を出た人間だからな。人手を足りなくした責任はある。」


それっきり、パパとおじさんは窓の外にお顔を向けたままだった。


「ねぇパパ。カブトムシとれないの?」


「うん。草が伸びてて、林の中に入っていけないんだ。」


そっか…カブトムシ、とれないのか…。
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