夏休みの勲章
そのとき、またブ〜ンて音がして、僕は急いでその場にしゃがみこんだ。


もう一匹のハチさんは、おいしそうにごはんを食べているハチさんの隣に留まると、なにかお話してるみたいに顔を近づけた。


でも、その次の瞬間には、先にいたハチさんを連れてどっかに飛んでっちゃった。


怖いハチさんはいなくなったけど、僕の前にカブトムシはいない。


神様にもう一回お願いしながら、木の裏の方をのぞいてみた。


…おっきな蝶々さんが、羽をパタパタさせながら樹液のまわりにいるだけで、カブトムシはいなかった…。
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