ほたるの初恋、消えた記憶
第2章

球技大会は大変なんです

毎日放課後バレーの練習を続けて、何とかボールを拾えるようになったけど、体中キズだらけ。


こんなに一生懸命にならなくてもいいでしょ。


それにこのピチピチのユニホーム。


昭和初期じゃないんだから。


他のクラスと差をつけたかったらしいけど、目立ち過ぎるよ。


みんなは体の線が出るからと上にジャージ着てるし、おばあちゃんにこのユニホーム見せたら、懐かしいとかなり喜んでた。


みんなで力を合わせ一回戦を勝ち進んだ。


男子もバレーとバスケは勝ち進んてるみたい。


昼休みは教室でお弁当を食べる事になってたので、教室まで急ぐと、隣のクラスから話し声が聞こえて来た。


え、私の事。


「ほたると祐吾君付き合ってるのかな?」


「あり得ないよね。イケメンとガリガリ女。」


「宮東祐吾は誰が告白しても断るんだよ。
いつもガリガリ女と一緒にいるしさ。」


その後もずっと私の悪口がづづいた。


いつもの事だから、気にしない。


「2組には絶対負けない。あんな女の言うこと気にしなくていいよ。」


ありがとう、美幸。


母さんの弁当を食べて2組に楽勝してやる。

2組にはバレー部の子が何人もいるから、簡単にはいかなかった。

もうだめだ。

その時、祐吾がタイムをかけた。


祐吾バスケの試合はどうなったの。


「楽勝。」


「ちょっといってくるわ。」


2組のバレー部の女子に近づいて、耳元で何かを言ってるのが分かった。


何を言ってるの?


2組のバレー部の女子たちが真っ赤になった後、真っ青になる。


え、何が起きたの。


その後もバレー部の女子の勢いはなくなり、1組が逆転優勝した。


みんなで喜んだけど、祐吾が2組の女子に何かしたのかと思うと素直に喜べなかった。








< 26 / 187 >

この作品をシェア

pagetop