ほたるの初恋、消えた記憶

真実を知るのは怖いけど

青木さんが迎えに来たのでみんなで車に乗り込んだ。


誰も話そうとしない。


堪らなくこの空気が嫌だ。


健人が祐吾の家に着いたら話すから、それまでは待ってほしいと言った。


私の震えてる手を美幸が強く握る。


怖い。


怖くてたまらない。


真実を知りたいと思う気持ちと、知りたくない気持ちが入り交じっていた。


大きく息をする。


胸が苦しい。


健人が気分が悪いなら又にすると言ったけど、真実を知らないと前に進めないから、勇気を出して聞くよ。


大丈夫だからと美幸が何度も言った。


私は一人じゃないから大丈夫だよね。



祐吾もいるのだから。


















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