幼なじみはアイドルの先輩
「……そっか。ま、早く慣れてあたしを大いにお助けください」


『お力になれるかはわかりませんが、頑張りますのでリーダーよろしくお願いします』


「お休み」


『お休み〜』


杏との電話が終わってベッドに腰をおろした。


いろいろ言ってたけど、やはりコンサートではなく、劇場公演に力を入れるのか。


それに、ラジオって何よ?


いきなり仕事が舞い込んだのかなあ。


あとは、トークショー再開するつもりかあ。


立ち上げ当初はやってたんだけど、表向きは多忙を理由に開店休業状態なんだよね。


みんなやりたがらない理由は、握手会と違ってトークショーはメンバーと事務所のお偉いさんとの2人だけで全国回るんです。


その事務所のお偉いさんはほぼ100%久留米さんなんだけど、異様なテンションについていけないのです。


これをメンバーが知ったらいよいよ本気で心配されるでしょう。


だけど、これが社先生が望んでいたことでもあるし。


そして、私はグループ総帥になっちゃうし。


今年は予想もつかないような大きなうねりばかりが押し寄せてきそうで、呑み込まれないように自分を見失わないように心がけるよ。

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