幼なじみはアイドルの先輩
第6話 アイドルデビュー
【杏side】


雪がしんしんと降り続く中新幹線が発車したのに、数時間後には満開になりかけてる桜のつぼみを眺めているんなんて私はなんて贅沢な人なんだろう。


ママを1人残していくのは後ろめたい気持ちになるけど、ここまでもう足を踏み入れてしまったんじゃ引き返せないよね。


私は果たして長生き出来るのであろうか。


女の子の争いほど関わりたくないものはない。


なんてマイナス思考が占拠してる中駅に到着。


改札を抜けるとすぐ珈琲店があった。


そこの店の前で私がお世話になるマネージャーが手を振っていた。


「おはようございます。水原です」


「初めまして。あなたのマネジメントをさせていただく小山内真帆です。名前で呼んでいいよ」


第1印象でその人が大体わかるって言うけど、都会のキャリアウーマンそのものだ。


背高いし、足長いし、スタイルいいし、パーマのかかったセミロングの黒髪につやがあって、いいにおいです。

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