幼なじみはアイドルの先輩
「子供は親が思ってる以上に大人だってよく言われてますから、とやかく言わないようにして……社先生の携帯ですね」


「そのようですね」


いつもいつもそうだが、もっと長く結子さんと話をしたいのに電話だ。


こうなったら、次回は電源切ってやるよ。


寂しいが、結子さんは客席で観戦するとのことなので、一足早く劇場へ。


俺は後を追いたいが、しつこく鳴ってる電話の処理が先決だった。


「榊か?どうした?」


『社先生、劇場のテレビ観れます?』


「ロビーにいるから無理だ。榊が口で言ってくれ」


『大変です!スキャンダルです』


この慌てようは……。


10周年イヤーのはずなのに、結局こうなるんだな。


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