幼なじみはアイドルの先輩
それを未然に防ぐためにも、睨みを利かせるメンバーが裏方で残るなら悪い話ではないが、簡単には喜べないのが辛いところだ。


…………それにしても、桂木のトイレは長いなあ。


そろそろ俺は我慢できなくなってきたぞ……。


「悪い悪い。電話が来てトイレに閉じこもってたよ」


ホクホク顔の桂木が帰ってきた。


「仕事の話か?」


「ああ。桂木エージェンシーの仕事の話とアマゾナイトの話だ。喜べ!雑誌の取材と、化粧品会社のPRイベントの依頼と、音楽番組の出演オファーがあったから、阿久津君に全部受けるよう指示したよ」


いい流れが止まらんなあ。


「さっきも話したが、来年でケリをつけ正規メンバーに昇格させる。もう少しの頑張りだ」





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