幼なじみはアイドルの先輩
桂木は自分に言い聞かせるかのように頷きながら席に戻る。


俺のトイレはさほど時間はかからなかった。


もう少し我慢できたのかな……。


思っとほどではない……。


「それで、桂木エージェンシーの話ってなんだ?」


席に戻ると注文したビールがあった。


「ああ。オーディションの話だ」


「オーディション!?」


「そうだ。桂木エージェンシー所属の2代目アイドルを採用しようかなと」


月日と言うのはここまで人の思考を変化させるのかあ。


あのアイドル嫌いの桂木さんが、アイドルオーディションね。


「何だ?何かついてるか?」


「いや……仕事が早いなってさ」


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