幼なじみはアイドルの先輩
阿久津の報告に異論を唱えるものはいなかった。


「意見がないのは寂しいなあ。これはいかんなあ」


桂木が立ち上がる。


俺は指名されても今日は何もないからな。


「よし、劇場側の意見を聞こうじゃないか。水原さん、ガツンと言ってください」


桂木の指名に杏を始めとする劇場側出席者が集まってヒソヒソと話し合いを始めた。


その様子に1番敏感だったのが他ならぬ阿久津だ。


ジャケットの胸ポケットに忍ばせていたボールペンを手に持つ。


まだまだ杏との因縁は消え失せてはいないようだ。


「お時間いただきありがとうございます。意見がまとまりました。今から述べることは私どもの要望として聞いていただきたいと思います」





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