幼なじみはアイドルの先輩
こんな状態でどうやってまたみんなの元へ戻れっていうの?


余計に白けて士気に関わるよ。


私はもう総帥としてーー。


……涙で霞む先に私ではない手が見える。


「ゆかり、立てる?」


視線を上に向けた。


ぼやけた視界に涼さんがかすかに。


笑ってるのか怒ってるのかそんなの全然わかんない。


「みんな待ってるよ。ゆかりの気持ち最後まで受け止めたいって」


「せめて涙は拭いとかないと」


誰かもう1人いるの?


考える暇もなく、白いハンカチが私の頬から涙を。そして目頭をそっとあててる。


ハンカチが離れてぼやけた視界が元通り。


「思いの全てをぶちまけてよ」


もう1人は菜穂だった。


心配して駆けつけてくれたんだ。


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