ブルーハート 色んな恋心の短編集
ゆっくりと、静けさの中身体を森と同化させていたオレに、一瞬にして緊張が走った。

…ザク…

…ザッ…

静かな足音だが、確かに敵がいる

音を響かせないように歩いていく、敵ならば一人ではないだろう

このあたりでオレ達を警戒しながら歩いていくような敵、

このあたりにオレ達がいるかもしれないと警戒する敵は、さっきまでオレを追い掛けていた奴等しかいない

オレは持っている銃の引きがねに、脂汗滲ませた人差し指をかけた
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