1位の彼女と2位の俺~嘘から始まる恋~


呆然と立ち尽くす愛しい人…。


…その人に駆け寄って、その懐かしい香りを全身に包み込む…。



未来にガバッと抱きつくと、動揺している様子が、手に取るように分かる……けど、そんなの知ったことじゃないわ。




抱き付いたまま、顔を上げて、未来の顔をジッと見つめる。



間違いなく未来だ……。

会いたくて…会いたくて…会いたくて仕方がなかった人。




「やっと……やっと見つけた。

10年かかって。やっと……。」



涙声になりながら、そう言い、未来が逃げないように抱きつく腕に、更に力を込める。





「…………りん…………か??

……本当に梨花なの??」




信じられないといった顔で、私を見つめる。


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