二百文字小説【小さな玉手箱】
《71.冬の空》

 彼が冬休みに帰ってくるという。

 遠距離恋愛中である私たちは顔を合わせるのも久しぶりだ。

 駅で待ち合わせをして、一緒に食事することになった。

 奇麗になったと褒められたくて、寒さも構わずお洒落する。

 けれどストッキングに伝線が。スカートは諦めるしかなかった。

「だから今日はスキニージーンズ」

 聞いた彼は上着を脱ぐと私に掛けた。

「俺だけが見ることが出来たらいいよ」

 言われてみると確かに薄着だった。

 女心と男心と冬の空。
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