切ない恋心
閉めきられた薄暗い部屋の中。
月に何度か私と修はここに来る。
大きなベッドにテレビ。
ソファーの前のテーブルにある灰皿には二人分の吸い殻。

乙女チックにピンクでまとめられたその空間であたしは声を上げ続ける。
「佳奈は本当にココが好きだね」
「やぁ…っ」
「嫌ならやめるけど?」

意地悪く笑って見せる修。
あたしは嫌々と首を振る。

「ちゃんとお願いしてごらん」
「もっと…シテ…」
「よくできました」

彼の突き上げが激しくなる。
頭が真っ白になって…あたしたちは同時に果てた。
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