いきなりプロポーズ!?

 会社の人たちなんて営業部以外は内勤だから腕も首も青白い。焼けてる人はアウトドア派かお子さんがいて一緒に外遊びをしてるとか。松田さんと別れてから海とか山とか出かけてないから私もえのき茸のように白いまんまだ。夏は大好きなパフスリーブのブラウスを着るから腕はやけちゃうけど、ふくらはぎなんかはえのき茸みたいに細くないけど……ふくらはぎ?

 どことなくスースーする。手を足にやる。ルームワンピースの裾がめくれてる……ということは。はっとして隣のベッドに寝転ぶ奴を見やる。まさか見るためにめくった? いや、その前に私の体は無事なんだろうか、思わずパンツに手をやる。はいている、多分セーフだ。 


「ちょ、ちょっと!」
「見てねえよ、お前のパンツなんて。ピンクに白のドット柄なんてさ」
「ぬ……?」


 私は掛け布団をめくり、自分のパンツを見た。これもお気に入りの白×ピンクの水玉、縁にレース付き。

 ビンゴではないか!!


「見たんじゃない!」
「見せてるほうもどうかと思うぜ? 触ってくださいと言わんばかりに堂々と。見てほしくてわざとやったのかと思ったよ」
「そんなわけないでしょ。それともわざとめくったの??」
「バカ言うなよ。シャワーから戻ってきたら掛け布団の上で大の字になって爆睡してただろ。じゃ、おやすみ」
「え、話途中じゃない!」
「夕飯は20時、アラスカ名物キングサーモンだぜ。じゃ、俺も限界だし、寝るわ」


 そういうと奴は隣のベッドにもぐりこんだ。ものの数秒で寝息が聞こえてくる。私もその気持ちよさそうな音に再び睡魔に襲われた。













< 26 / 144 >

この作品をシェア

pagetop