魔王のオモチャ






『ま、魔王!そんなのダメだよ!
変なことされちゃうよぉ!』



『考え直して、魔王!
望みを叶えるなんて…そんな簡単に言ってはダメよ!』



『マーリの言ったとおりだぜ、魔王!
望みを叶えてやるなんて…俺に言う言葉だろ?』



『ちょっと、ブラン!
何言ってるのよ!』



『あ?魔王を好きにしていいのは俺だけだろ?って言ってんだよ』



『ふざけるんじゃないわよ!
魔王は私のものなの!私のダーリンなの!』



『ふざけてんのは、お前だろ!
魔王は俺のハニーだ!誰にも渡さねぇ!』



『二人ともやめなよ…
見苦しいよ?ね、そう思わない…魔王』





『てめぇが言うな!』

『あんたが言うんじゃないわよ!』






「ちょ、ちょっとちょっと!
やめろって、三人とも!

喧嘩すんなよ…!」









も、モテるって大変だな…

トヨは…呆れ顔だし……



止めろよ、トヨ!









「勇者、望みは一つよ
魔王に死んでって言いなさい

そうすれば、世界は平和になるわ」




『あ?てめぇは黙ってろよ、ブス』




「自分が綺麗な顔をしているからって…
女性に対して失礼だわ

やっぱりあなたは、悪魔がお似合いよ」




『てめぇも悪魔だろうが。何自分は、違いますって顔してんだよ。お前には負けるね…悪魔がお似合いだ』




「分からないの?私はもう人間に戻ったわ
あなたのお父さん…イヴァンのおかげでね?」




『性格の話をしてんだよ、ブス!
色んな男に色目使いやがって!

そんなにモテたいですかー??』




「それは、あなたでしょう?
女だけじゃなく、男にまで色目使って…

可哀想な人……」




『ははっ…………殺してやる!!』



「それは、こっちのセリフよ」







「ちょっとちょっと!!!
もぉ、喧嘩はやめてくれよ、マジで…っ!!

俺だけじゃ止められないんだからさー!
マジで冷静になろ?な?

一体落ち着こうよ、ね?みんな…」









俺の身体は一つなの!!

これだけの人数止められるわけないだろ!



みんな、分かってる!?



喧嘩なら、外でやりなさい!!




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