魔王のオモチャ





「お、俺…

シャーナと恋人じゃな…『恋人じゃないなら、あの泥棒猫を勇者ちゃんが惚れさせなさい!

早く私のシュンちゃんを取り返してきて…!』そ、そんな無茶な…!」










シャーナを恋人にするとか…

ゲームなら、無理ゲーだぞ⁉︎



それに、俺…

シャーナのこと…










『はーやーくー

行ってこぉーい…』







「は、はい!」









ユミさんは俺の肩から手を退かせると
ドアを指さして言ってきた

俺は、ユミさんの表情に怯え
すぐにドアに向かった










『魔王を倒すまで待っててあげるわ〜

もし、それまでに
勇者ちゃんとあの泥棒猫が付きあってなかったら…


私、勇者ちゃんを恋人にするから♡』









「ひぃ!分かりました!」











俺はドアを開け、外に出た


後ろから、ユミさんの冷たい視線や
ある意味、温かい視線を浴びた


< 61 / 226 >

この作品をシェア

pagetop