モデル姉さんのファンは弟くん
「でもパパとママは結婚してるけど、僕たちは姉弟だからできないんだって。」
「あれ…そしたらわたしと圭は大人になったら別々ってこと…?」
「ううん大丈夫だよ、結婚できなくてもお姉ちゃんと僕が同じお家に住み続ければずっと一緒!」
「あっ!そっか!」
「だからお姉ちゃん、僕だけ好きでいてね?他の男の子のこと、好きになっちゃダメだよ?」
「わかった!圭もだよ?」
「僕はずーっとお姉ちゃんが1番だから大丈夫だよ!お姉ちゃん、絶対、ぜったぁ〜い!大人になっても僕と一緒のお家に住むんだよ!?」
「うんっ約束!!」
……こうして僕とお姉ちゃんの将来は約束された。
そんな昔の話、忘れる可能性があるのは十分わかってる。
心配ご無用。時々お姉ちゃんにこの約束の話をして確認を取り続けていますから。
前回の確認は1週間前だったかな?その時も覚えてるよ〜!って笑いながら言うから問題なし!
今日、お姉ちゃんは久しぶりに学校へ行っている。
あー…早くお姉ちゃんに会いたいなあ。
お姉ちゃんが仕事の時はほぼ100%、僕も学校を休んでお姉ちゃんについて行ってる。
お姉ちゃんがモデルをすると決めた時に、僕がお姉ちゃんと両親にこれは譲れない条件だと訴えた。
お姉ちゃんは僕の学校生活が短くなることを考えて渋っていたけど、両親は僕のお姉ちゃん愛を知っているから行事の不参加は認めないと言われたくらいだった。
自分で言うのなんだけど、僕けっこう頭はいいから勉強面では心配いらないし。
うぅ…久々の離れ離れの時間が辛い…。
あ〜お姉ちゃんにぎゅってしたーい。
お姉ちゃんの写真でも見よーっと。
離れてる時はお姉ちゃんのことを考えて過ごすのに限る。
…なんてこと考えていたらメッセージ通知がきた。
『これから撮影入ったから放課後迎えに来なくて大丈夫だよ〜!じゃあまたあとでお家でね!』