Chat Noir -バイオハザー度Max-


それでもさっき浩一から『似合わない』って言われたばかりだ。


お世辞かもしれないし。


ってか年上のおねーさまにお世辞言う男子高生ってのもヤだな。


黒猫はお世辞とか言わない性格っぽいけど。


ってか言えないって感じか。


「おっさんか」てよく言われるし、私。


なんて考えてると、


TRRR…


私のケータイが鳴って、慌ててバッグからケータイを取り出した。


「ごめん、音消しておくの忘れた」


「別にいいよ」黒猫は気にしてない様子。


でも


「誰から?」


電話の相手が気になるようだ。


表示を見ると“浩一”になってた。


「浩一?さっき話したばっかなのに、何なのよ」


ブツブツ呟いてケータイを開こうとすると、その手に黒猫の手がそっと重なった。


いつになく真剣な顔。大きなネコのような目でじっと私を見つめてくると小さく一言呟いた。







「出ないで―――」







「え……?」


「…今、べんきょーの時間…」


黒猫がそっけなく言って僅かに顔を逸らす。


「あ、そーだったよね!ごめんね!私としたことが!!あとで掛け直すしいいや」


慌ててケータイをバッグに仕舞いいれようとすると、黒猫はその隣でゆっくりと机に突っ伏した。


腕の中に顔を埋めて、またも面白く無さそうに小さく呟く。





「後からも掛けなくていーよ」







TRRRR…



私の手の中に握られたケータイは7回ほどのコール音を鳴らし、やがてその音は




消えた。









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