Chat Noir -バイオハザー度Max-



「決めたっ!倭人、お前は門限9時だ!


一秒でも門限破りしてみろ!?お前は学校とバイト以外外出禁止!!」


みけネコお父様がビシっと黒猫を指差し、


「はぁ!?門限9時ってイマドキの女子高生でもねぇって!」と黒猫は猛反発。


「お前が悪い」フン、とみけネコお父様は鼻息も荒くぷいとそっぽを向く。


「どーしてそーなるんだよ。ただ朝都を抱きしめてただけだろ?」


その前のチューのことは黙っている黒猫。


「不純異性交遊には違いない。結婚前の若い男女がっ!!


朝都ちゃんは成人してるとは言えまだ学生さんの娘さんだ!



いっときは僕のお店でも働いてた身でもあるからね。ああ、こんなこと朝都ちゃんの親御さんが知ったらどう思われるか…」


みけネコお父様はさめざめと泣きまね。


ふ、不純異性交遊とな!


いえ…うち、そんなに箱入りじゃありませんから安心してください。とは言えなかった。


「俺、あんたの恋愛事情に一度も首突っ込んだことなかったぜ?


だから親父も俺の恋愛に首突っ込んでくんなよ」


黒猫がちょっとみけネコお父様を睨み、お父様はキっと目を吊り上げた。


「それとこれとは別。僕は大人、倭人は子供」


またも話が戻り、“子供”扱いされたことに黒猫もブチっ。額に青筋を浮かべて、


「なぁにが“大人”だ!その歳でデキ婚とか!俺の方が恥ずかしいわ!


あと先考えずにサカってんじゃねぇ!門限は夜の2時だ!朝帰りしなきゃいいだろが!」


黒猫……サカるとか!だけど門限2時とか…さりげに譲歩したな。


「10時!」みけネコお父様がすかさず口を挟む。


「1時!」


「11時!」



壮絶(?)な親子喧嘩だ。


まるでオークションのやり取りを聞いているようで、私はふたりのネコに視線をいったりきたり。


ニャ゛ー!


ニャァ゛!


と、途中からネコの喧嘩に聞こえてきて私は額を押さえた。


あのぅ……私はどーすれば…?


「12時だ。これ以上は下げられねぇ」


黒猫が歯軋りをしながらみけネコお父様を睨む。


「11時半」とみけネコ店長はまだ諦めてないようだし。





結局



11時半と言うカタチで納得…してないよな。黒猫はまだ頷いてないけど、


みけネコお父様は勝手に決めちゃった。






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