Chat Noir -バイオハザー度Max-
部屋に入って、
「濡れてる…ホントに風邪ひいちゃうから、私タオル借りてくる」
私が身を翻すと、黒猫は私の腕をぐいっと強引に引いた。
「いいって。これぐらい平気だし。
朝都も濡れてるし……風邪ひいちゃわないでね」
黒猫はそう言ってそっとあたしを抱きしめてきた。
黒猫の体は雨で濡れて冷たかった。
でも
体は熱を持ったように熱い―――
黒猫の体温。
黒猫はちょっと眉を下げて無理やり笑顔。
「…朝都も言おう言おうとしてたってのはあったんだろうけどな…
用もないのに高校に来てみたり?俺の朝のドーナツ屋に来てみたり…
今から考えたらあれ、そうなんだよな?」
黒猫に言われて、私は黒猫の背中をぎゅっと手で抱きしめながらこくこく頷いた。
「単に“会いたくて”って理由だったら―――
すっげぇ嬉しかったんだけどな」
黒猫はちょっとだけ眉を下げて無理やり笑う。
会いたいってのは、もちろんあった。
でも話さなきゃ―――ってずっと思ってた。
「浮気じゃなかったら、ま。いっか。
ちゃんと断ったわけだし。
朝都も隠してたわけじゃなそうだし」
「倭人が好きだって、断ったよ」