EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
「あ、掃除中だったか」
「オーレリアンさん?今から入るんですか?」
「いや、構おうと思ったお前が見当たらなかったから探してただけだ」
サラッと言ってのけたオーレリアンは小鳥の首元にあるシルバーチェーンを満足げに眺めてから、視線をアヒルに移した。
「ん?それ…」
「アヒルさんです。掃除していたら落ちてたので…。誰のなんですかね?」
「……僕の」
「……え?」
目を見開いた小鳥に対し、オーレリアンは真顔で繰り返す。
「だから僕のだってば。片付けるの忘れてたんだな。貸して」
「え!?アヒルさん、オーレリアンさんの!?」
「なんだよ。僕の私物に文句でもあるわけ?」
「いえ……オーレリアンさんのだとは思わなくて…。てっきりカロンさんのだとばっかり…」
ゴニョゴニョ言いながら小鳥がアヒルさんを手渡すと、オーレリアンは受け取ったそれを懐かしそうに見つめた。
「昔、母様と一緒に入ってた時、風呂にこれ入れて遊んだんだ。ずっと仕舞ってあったんだけど、この前見つけて何と無く持ってきた」