EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】

「え!?血を…!?私がですか!?」

「君に飲んで欲しいんだ。できるね?」

ドクドクと、白い肌から血が溢れ出す。

赤く色付く白魔の胸を見つめ、小鳥の身体は強張った。

「血を、飲むなんてっ…そんな…」

「大丈夫。怖がらないで。ただちょっと舐めて…飲み込めばいいだけさ」

ゴクリと唾を飲み、小鳥も膝をつく。

白魔と視線を合わせてから小鳥はゆっくりと彼の胸に顔を近づけた。

「そう…。いい子…」

躊躇なくできるように白魔が小鳥の頭を手で支える。

小鳥はそっと唇を開き、少し舌を出した。


(白魔さんの…血)


目をつぶり、こぼれ落ちる赤をちろっと舐め取る。

その時だった。

「あっ!?」

ドクン――と小鳥の心臓がひときわ激しく脈打った。


(な、に…!?身体が…熱い…!)


白魔の血を飲んだ瞬間に起こった身体の変化。

戸惑って崩れる小鳥を白魔が優しく抱き留める。

「小鳥…」

「白、魔…さ…」

見つめられているのはわかったが、急激な眠気に襲われて小鳥の視界はぼやけた。

「大丈夫…おやすみ、僕のプリマドンナ。目が覚めたら君は…」


そこで小鳥の意識は途絶えた。









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