EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「あの…あれから、私…」
「ああ、教会で倒れたから僕が家まで運んだんだよ」
「すみません…わざわざ」
「気にしないで。ああなることは予想してたから」
白魔が優雅な動作で椅子に腰掛ける。
そんな彼をボンヤリ眺めながら小鳥は考えた。
(私、白魔さんの血を飲んで…倒れたんだよね…?)
心臓が高鳴り、身体が熱くなったあの変化を思い出す。
「あの…私の身体、どうしてあんな…」
「ん?身体?まだおかしい?」
「いえ、もう普通ですけど…あの時は何だったんですか?」
「僕の心臓の血を飲んだからね。身体が反応したのさ」
白魔は恍惚とした表情で小鳥を見つめる。
「お互いの血を飲み合う鮮血の誓い。僕の血を取り込むことで、君は僕の命となったんだ。これで一生を共にできる」
「一生を…共に…?」
意味深な言い方をされ、小鳥は冷や汗をかいた。
「ま、まさか私っ…闇人にな――」
「ああ、それはないよ。そんな簡単に僕らの仲間にできるならとっくにしてるさ」